★心の暗闇を照らす
<科目:オトギリソウ科/抽出部分:全草>
よく陽にあたる牧草地や松林の周辺に自生する美しい花を咲かせる植物です。聖ヨハネの祭日の頃に開花するのでヨハネスウラウトと呼ばれヨーロッパ諸国の国民に親しまれてきました。
日本のオトギリ草の近似種。セントジョーンズワートという名は、イエス・キリストに洗礼を施したバプステマの聖ヨハネに由来する。古代ヨーロッパの人々は、葉や花に含まれるヒペリシンという蛍光物質が血のような赤色をしていることから、神聖な植物と考え、魔除けにも利用されてきました。
ヨーロッパでは伝統的に心の暗闇を照らす「サンシャインハーブ」として不眠や鬱などに利用され、民間療法として、古くから貴重なメディスンハーブとして用いられ、中世の医師パラケルススがメランコリーやヒステリー、意気消沈に使用したそうです。オリーブオイルに浸した赤い油は、傷や打撲のボディケアオイルとしても使われています。
ハイペリカムオイル
近年、西洋オトギリ草のストレス緩和作用が注目を浴び、1996年に「ブリティッシュメディカルジャーナル」に臨床試験の総説が発表されてからは、アメリカでは大きな人気を維持しています。ドイツ連邦医薬品・医療機器庁(BfArM)は生薬として承認しています。