点滴潅水法と呼ばれるシステムを使い、小高い丘の上にまで生育に必要な自然の川の水を、オリーブの樹一本一本に供給しています。水中に生息するバクテリアに侵されることなく、安定した香りや味を作り出す実が生る様に、栽培から製造、販売に至るまでを、すべて一貫して生産しています。
無農薬・無添加なのはもちろんのこと、環境に配慮した“ビオディナミ農法(生命エネルギー農法)”で生態系を破壊せず、その土地に生息する生物と共存共栄する環境を大切にしています。なぜなら最良のオリーブを作る事、それは強くて丈夫で上質な土壌を作ることが大切だからです。
また、私達の生産方法は、環境に優しく自然の資源やエネルギーを利用して栽培を行っている農家に与えられる賞、Integrated Production賞を受賞しました。受賞後は、検査員によって月に一度、生産法に沿って管理が行われているかを厳しく検査されています。
カスティージョ・デ・カネナ社は、最先端の技術と環境保護に関する伝統的な知恵を組み合わせ、オリーブの自然な生育環境を実現してます。オリーブの木のすべてが自然環境を尊重した合理的な栽培システムの下で健全に生育する仕組みを確立し、良質な水と自然な堆肥、恵まれた自然環境を100%活用し健康的に育てられています。
農園の管理に必要な電力は太陽エネルギープラントによって得られ、再利用可能な資源を活用するバイオマスにも早くから取り組んでいます。天候の変化や木々1本〃の生育状況はインターネットにより24時間リアルタイムで集約され、適切な施肥や保水等の処理が迅速確実に実施されます。
私達の努力と知識が実るとき、オリーブ栽培における一年の瞬間、私達は収穫日にもこだわっています。シーズン初め10日間しか収穫しません。
オリーブの収穫は通常11月から2月ごろですが、カネナ社のエキストラ・バージンオイルは11月上旬の約10日間のみの早摘みオリーブが使用されています。
オリーブは成熟が早く日々熟していきます。熟す前のオリーブを使用することで、オリーブの個性を引き出し、香り高くフレッシュなオリーブオイルが出来上がります。
早摘み時期の実は油分が少ないため、完熟の実(通常のオリーブ油)と同じ量を搾るためには、9倍の実が必要とされます。そのためカネナのオイルにはポリフェノールなどの栄養成分が格段に多く含まれています。
多彩な味とアロマを醸し出す最良のオリーブオイルを作る為に、収穫のルールや慣習は事前に立てた計画に基づいて行われます。経験に基づいて徹底的に追跡し行うことにより、求められたクオリティーへ限りなく近づけ、オイルを作りあげます。
機械で樹に振動を与え採られたオリーブは、細心の注意を払い管理され、3時間以内に圧搾機に移す事により、少しでも発酵や劣化が起こらないように徹底しています。
搾りたてのオリーブジュースは、スペインのオリーブ工場初のISO22000※の認可を受けた自社加工場で圧搾されます。最先端の技術と極めて衛生的な管理のもと、代々受け継がれてきた伝統法とノウハウを融合してオリーブを圧搾します。※ISO22000[食品安全マネジメントシステム]:世界規模で食品安全を保証する国際規格。
● ISO22000証明書 ≫オリーブオイルを圧搾する際、成分劣化を防ぐため、通常27度以下で圧搾することが義務付けられていますが、カネナ社ではさらに厳密に21度以下で設定管理されています。
熱を与えず、丁寧にコールドプレスし、時間管理に細心の注意を払い採油された私達のオリーブオイルは名人オイルマスターの手により、とれたての新鮮な果実から、素晴らしいジュースへと姿をかえていきます。
カスティージョ・デ・カネナ社では、オイルの貯蔵庫と保管にも努力と注意をはらっています。私達のセラーには、エアコン装置が設備され、オリーブオイルは不活性のステンレスタンクに貯蔵されます。
このことにより、注文ごとにボトリングされるその瞬間まで、それぞれのオリーブ種の特徴を失うことなく、搾りたてのフレッシュなオリーブオイルを味わって頂けるのです。
オリーブオイルメーカーの中には、瓶詰めしたままの状態で商品を保管しているところもありますが、私達の工場では、常にフレッシュな製品をお届するため、注文に応じて必要な分だけをボトリングしています。
この違いはオリーブオイルを愛する皆様にもあきらかに感じて頂ける点でもあり、これからも皆様に素晴らしい味を保証し作り続けていきたいと思います。
有機農法には 「ビオロジック農法」と「ビオディナミ農法」があります。恵まれた環境の中で古くから環境保全と生態系の保護に取り組んできたカネナ社はスペインで初めての「ピオディナミ認証」を取得した企業です。
ー般的な有機栽培「ビオロジック農法」は除草剤や殺虫剤などの化学薬品、化学肥料を使用しない定義とされています。「ビオディナミ農法」も化学的なものを使用しないことは同じですが、さらに生物の持っている力を引き出し土壌に活力を与えて作物を育てることに重きをおいた生力学栽培です。
単純に薬を使わずに栽培するのではなく、農作業を月や星座などの位置を記した農業暦に基づいて行なうことや自然素材の肥料で土壌の活性化を図ることなど、想像をはるかにこえ手間ひまをかけた栽培方法です。
微生物農法によく似ていますが、ビオディナミ農法による土壌生物が豊富な「生きた土」で育ったオリーブは、一般的な量産されるオリ-プとは異なり、色艶・味・香りの三拍子が揃っています。世界で絶賛されるカネナオリーブオイルの美味しさの秘密がここにあるわけです。
カネナ城の周りは自然が一杯です。
鳥の感電事故を防ぐ装備も万全です。
カネナの生態系を見学する研究者達。
恵まれた自然の中でカエルも幸せ。
害虫の流行を制御するクサカゲロウ。
生態系のバランスに欠かせないミツバチ。
ビオディナミ農法には馬の健康管理も大切。
可愛い生まれたての子馬。
自然堆肥の利用によりエネルギー節約。
外来種を加える生物多様性への取り組み。
バイオマス。カネナが生産する生物資源。
ハエン県が2003年に世界遺産に登録。
散水時間と供給する水の量を精密に調整。
24時間リアルタイムで水の消費量管理。
6つの衛星システムによる管理を実施。
大学との研究。植生被覆の能力を測定。
見事な擬態でカモフラージュするバッタ。
美しいオリーブの花の群生。